長峰のとうもろこしご飯/銀座

親の意見と茄子の花は千に一つも仇(徒)はない
茄子(なす)は花が咲けば必ず実がなり、むだ花が一つもないように、親が子に対してする意見にも決して無駄なものはないという諺です。
茄子は、〝着果率〟の高い野菜。一旦、花が咲くと実のなる確率が高いと言われます。但し、必ずしも花が咲くとは限りません。花を咲かすために生産農家の努力があります。〝千成なす〟は、沢山の実をつける縁起の良い野菜。でも美味しい千成なすを作ることは大変です。美味しい野菜を提供する努力を惜しまないという気持ちを〝親子の茄子〟に託して意匠にしたのが銀座〝八彩(やさい)懐石 長峰〟です。
八彩と書いて〝やさい(野菜)〟と読ませます。築地で創業昭和16年の〝八百屋〟の〝長峰商店〟が母体の野菜料理レストラン。いわば、青果に関してはプロ中のプロの長峰がどんな野菜懐石を提供するのか楽しみ。今回の企画も〝東京美味しんぼ倶楽部〟の会長〝もぐリーダー〟です。
イメージ 1
重厚で威厳のある看板。〝長峰〟の文字は、有名な書家(大谷洋峻 氏)によるものです。
イメージ 2
地下一階の玄関。暖簾をくぐるといよいよ・・・。
イメージ 3
イメージ 10
ゆったりした立派なカウンター。横一列で着席。シェフと真正面でなんかドキドキ。
取りあえず、ビールを飲んで緊張をほぐします。
イメージ 4
〝食前〟に出て来た〝自家製とまとジュース〟と〝石榴(ざくろ)レモンゼリー〟
特に、この〝とまとジュース〟の甘さと濃厚さ。今まで飲んでたトマトジュースは何だったのでしょうか
北海道産の〝桃太郎トマト〟だけで絞っています。とろりとして飲みやすいです。
  イメージ 12
上からじゃ沈んでる石榴(ざくろ)が分かりませんね。
酸味の利いたすっきりした口当たりです。
 イメージ 11
〝前菜〟が丸盆に並びました。
イメージ 5
〝マスカットゼリー〟
 涼しげでしょ。
イメージ 6
〝コリンキー梅和え〟
コリンキーは〝サラダかぼちゃ〟とも呼ばれる生食用のかぼちゃです。ズッキーニに似た食感。上に、モロッコ隠元(平鞘インゲン)が乗っています。
イメージ 31
〝諸胡瓜香り漬け〟
諸胡瓜は、胡瓜に醤油の醪(もろみ)を添えたもの。手軽につまみになるので一般的ですが、長峰は一ひねり。醪で味付けをした胡瓜に針生姜と糸唐辛子を美しく乗せています。
イメージ 7

 

おっ~
歓声が上がった〝凌ぎ〟の〝野菜寿司〟
酢締めされた野菜が寿司ネタになります。
左から、茗荷、陸蓮根(おくら)、ズッキーニ。
イメージ 8
 宮城県石巻市・平孝酒造〝日高見〟の辛口純米酒を頂きました。
野菜料理の繊細さを邪魔しない端麗な味。でもしっかりと米の味を感じる旨みがあります。
イメージ 9
〝御椀〟です。
〝枝豆茶巾〟の周りに〝ホワイトアスパラの摺(す)り流し〟。トッピングは、〝鮑茸〟、〝パブリカ〟、〝蓮根〟です。吸い口は胡椒。
イメージ 13
えへぇ、〝枝豆茶巾〟を開いてみました。
イメージ 14
和食の懐石なら〝お造りタイム〟
長峰では、氷のボールの中に〝野菜のお造り〟
イメージ 15
新鮮なネタは、冬瓜、アスパラ、生木耳(きくらげ)、ミニトマト、カリフラワーです。
山葵(わさび)が添えられ、〝胡麻ポン酢〟で食べます。
イメージ 16
お造りの横に、〝生湯葉〟。
イメージ 17
メインの〝焼物〟は、〝鰻湯葉〟
驚きの〝もどき料理(精進料理)〟です。
生海苔ソースの上にじゃが芋ステーキ。その上に湯葉で作った〝鰻の蒲焼〟。鰻の皮も揚げた焼き海苔です。
トッピングは、伏見唐辛子。京都の伝統野菜で辛味は全くありません。ズッキーニのステーキも添えられ、その横に酢取り茗荷です。
イメージ 18
鰻の蒲焼の中身はこれっ。よく出来てます。鰻の白身の食感と同じ。へえっ、湯葉でねぇ~。
蒲焼のタレを塗られて香ばしく焼かれた味はもどき料理の真骨頂です。
イメージ 20
和歌山和歌山市・九重雑賀の〝雑賀(さいが)の郷〟純米酒。酒米作りから自社でやっているこだわりの酒蔵です。
イメージ 19
 〝煮物〟が運ばれて来ました。
お店の象徴の茄子の器です。
イメージ 21
蓋を取ると、中から現れたのも茄子。〝賀茂茄子にトマトの餡(あん)掛け〟
〝陸蓮根(おくら)〟のトッピング。共餡のトマトソースが賀茂茄子の柔らかな肉に沁みこんでいます。
イメージ 22
〝酢の物替り〟
嬉しい〝替り〟です。
〝糸瓜(へちま)〟と〝白瓜(しらうり)〟を素麺に見立てます。にセルフィーユ(チャービル)の葉がトッピング。美味出汁ジュレが掛っています。セルフィーユを酢に浸出したものは、昔、〝しゃっくり〟の治療薬に使われたそうです。ヨーロッパでは昔から馴染のある野菜です。
イメージ 23
料理長が土鍋を持って現れました。
料理長は〝児玉雄作〟氏。長峰の前職は、築地本願寺〝紫水〟の総料理長。2007年の〝第1回日本料理コンペティション 関東甲信地区予選大会〟で準優勝した実力・和食職人です。
イメージ 30
土鍋の中身はこれっ。北海道産玉蜀黍(とうもろこし)の炊き込みご飯。
玉蜀黍のシャキシャキ感を残すために、茹でてから粒を外し、塩味に味付けされたご飯が炊き上がる直前に土鍋に投入。一緒に蒸すそうです。
イメージ 24
茗荷とひねり胡麻のトッピング。ひねり胡麻は、煎った胡麻を親指と人差指でぎゅっと押し潰した胡麻。その処理で胡麻が美味しくなります。
イメージ 25
さて、最後はデザートかなあ、と思っていたら料理長がフルーツの大皿をふたつ持って来られました。
そして1枚は、隣の女性の前に。もう1枚を私の目の前に・・・。
イメージ 26
一瞬、何が起こったのか分かりませんでしたが、よくみるとリンゴのカービングで〝祝 ご栄転〟の文字。
 何  ご栄転って
身に覚えがありません・・・。
そう言えば、6月までは化学商社の役員でしたが大我なく役目を終えて顧問に就任。同時に、来夏、前職のご縁で転職予定の新しい職場(医療法人)が決まりました。7月から新しい職場の顧問の兼務も開始したところです。
リーダーのもぐたんがサプライズで用意してくれたイベントでした。
隣席の女性も鼻の手術が終わり無事退院したばかり。彼女の前にも〝快気祝い〟の同じ皿が・・・。
知らなかったのは、参加者の真ん中の席に座らせられた2人だけ。
イメージ 27
イメージ 28
文字入りリンゴは、2人のお土産に・・・。残りのフルーツは、皆で完食しました。
最後は、ホントのデザート。〝水菓子〟は、白桃シャーベットと五穀米煎餅。
イメージ 29
〝フルーツティー〟
フルーツティーは、パパイヤ、キウイ、マンゴー、オレンジ、アメリカンチェリーで作られています。
イメージ 32
こんな具合に・・・。
贅沢なフルーツティーです。
イメージ 33
〝野菜とは何か〟というと、その定義は思いの外難しいです。果実との境界がはっきりしません。一般的には、食用に供される草木類の総称ということですが、タラの芽や山椒の葉は木本性(樹木)ですが野菜として取り扱われます。いも類も野菜として扱われています。その意味で〝八百屋〟の八百は〝八百万(やおよろず)〟の八百であり、大海に棲む魚介類と同じくらいに無限の可能性を秘めた食材です。長峰の〝八彩懐石〟の〝八〟も〝八百〟であり、〝八百万〟です。無限の可能性を秘めた〝野菜〟に永遠の挑戦を続ける。老舗名店の八百屋〝長峰商店〟の精神を具現化する素晴らしい和食料理店です。
私の俳号は〝おたんこ茄子〟。
サプライズのお祝いを茄子に縁のある〝長峰〟で開いてくださった食いしん坊の愉快な仲間に改めて感謝します。
至福の時間を過ごした後、2次会でペイン・バルに全員で向かいました。そこでもがっつり食べましたよ。長峰の素晴らしい料理にも驚きですが、仲間の強靭な胃袋にも驚嘆です。
イメージ 34

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です