ナイルレストランのムルギーランチ/東銀座

〝日光を見ずして結構と言うなかれ〟という格言風に言えば、〝ムルギーランチを食べずしてカレーを食べたと言うなかれ〟。
 昭和通りを挟んで新しくなった歌舞伎座の向かいにあるのが、創業1949年(昭和24年)の〝ナイルレストラン〟 。日本最古の〝インド料理専門店〟です。
 いつも行列の絶えない人気レストラン。この人気が半世紀を超えるのですから〝只者〟ではありません。ナイルレストランの一番人気。ランチなのに夜も食べられる〝ムルギーランチ〟の美味しさの秘密に迫ってみましょう。
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 8名ほどの行列。いつもと比べると少ない方と喜ぶべきでしょうか・・・。
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 1階も2階も店内は、勿論満席。入り口近くのテーブル席に案内されました。
ファーストドリンクは、インドビールの〝ゴールデンイーグル〟。酸味があり、これから始まる辛味料理にぴったりで美味しい。〝ラッシー〟代わりに・・・。
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  ゴールデンイーグルのつまみは、これっ。〝パッパル(PAPPADS)〟。無料の突き出しです。インド産の〝ウルンド豆〟を薄く延ばして煎餅状にしたもの。これを油で揚げるとふわふわ煎餅のようになります。
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 いよいよ、この時間帯の来店客のほぼ100%が注文する〝ムルギーランチ〟の登場。〝いわて純情米〟のイエローライス、地鶏〝いわてっこ〟のもも肉、〝温野菜〟の一緒盛り。もも肉は、7時間煮込んで大変柔らかくなっています。
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 インド人のウエイターさんが、ナイフとフォークを使って上手にもも肉を骨から切り離します。
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 もも肉解体直後のムルギーランチ。思わずスプーンでカレーとイエローライスを掬って食べたくなります。でもダメ。今からムルギーランチを美味しく食べるためにお客さん自身がやらなければならない作業。
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 ただひたすら、具材とイエローライスを〝まぜまぜ〟。
たっぷりのカレーソースが皿からこぼれないよう細心の注意を払いながら〝まぜまぜ〟。
一心不乱に〝まぜまぜ〟。美味しくなりますように
と、まあこんな状態。
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スプーンに山盛り。お口に持って来ます。
あ~ぁ、美味しい。
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テーブルの横のガラスケースの中に、ナイルレストランのレトルカレーが陳列されています。
テレビでもお馴染の〝二代目G,M.ナイル〟さんの笑顔がパッケージに・・・。
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 そして、その上の棚に三代目〝ナイル善己(よしみ)〟さんの料理本と〝インドよ❢〟。
〝東京スパイス番長〟という4名の共著のインド紹介のエッセーと写真集。棚から取り出し、パラパラめくってみました。面白そう。特に、写真が趣味のナイルさんが撮った素敵な画像に心を惹かれます。
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 敗戦国日本の戦争犯罪を裁く〝東京裁判〟。戦勝国に任命された判事たちは、被告の日本を容赦なく弾劾。その判事たちの中でたったひとり良心的な判事がいました。彼は、一方的な戦勝国が敗戦国に対する有罪判決に反対したのです。
 平和に対する罪と人道に対する罪は戦勝国により作られた事後法であり、事後法をもって裁くことは国際法に反する。
インド人の〝パール〟判事の名言。そのパール判事の秘書として敗戦国日本に来日したのが、〝ナイルレストラン〟の創業者〝A.M.ナイル〟さん。ナイルさんは、大好きな日本を助けるために、パール判事に色々と話し掛けました。実は、戦前、ナイル氏は、インド独立運動家として当時のインド政府からマーク。そのため身の危険を感じて京都大学工学部に留学。それが縁で、日本陸軍と協力しながら戦時中インドの独立運動を支援し続けたのです。インドが独立出来たのは、日本人のお蔭。初代ナイルさんが日本を愛する大きな理由です。
 三代目ナイル善己さんは、エッセーの中で書いています。インドは、宗教上、牛を神聖視します。それは、牛がシヴァ神の〝乗り物〟だからです。牛肉を食べない風習は、北インドに強い。現在の南インドは、好んで食用されるそうです。〝ノービーフ、ノーライフ〟。そして、幸運の神〝ガネーシャ〟夢を叶えるゾウの乗り物は〝ねずみ〟。象がねずみに乗るなんてと善己さんは笑います。
 ナイルレストランがオープンした昭和24年。奇しくもインド象〝はな子〟が上野動物園に来日した年です。(はな子は、後に井の頭公園に移送。)〝はな子〟はタイからの贈り物。同年、インドから〝インディラ〟も贈られました。この2頭のインド象は荒廃した日本に明るい〝ゾウ・ブーム〟を巻き起こしました。
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 善己さんの著書をもう少しゆっくり読みたいと思い、店の方に売ってくださいと頼んだ丁度その時。二代目ナイルさんが2階から登場。あのいつものニコニコ顔で・・・。
 善己にサインをさせますから待っててください。
えっ
待ってると、調理場から善己さんが登場。お父さんと同じニコニコ顔で、本購入のお礼を言われました。
初代の日本を愛する心は、二代目も三代目も同じです。
ムルギーランチを完成させた二代目。そして、三代目の善己さんは、インドの五つ星ホテルで修業。ナイルレストランの素晴らしい美味しさは、これからも益々進化することでしょう。
大きな〝ガネーシャ〟を背負った小さな〝ねずみ〟は、ナイルさんたちだったのか、日本人たちだったのだろうか
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