味処 叶の元祖みそかつ丼/名古屋栄(どんぶりスコア18/20★★★★)

 〝味噌カツ〟という名古屋の郷土料理があります。とんかつの上に八丁味噌などの豆味噌をベースにしたソースを掛けたものを指します。昭和42年に名古屋の錦三丁目のレストランが考案したとか、それより前の昭和40年に三重の津のレストランが考案したとかの説があります。味噌カツは確かに名古屋や津が発祥かも知れません。しかしそれよりずっと以前に〝みそかつ丼〟が誕生していました。不思議に思われるかも知れませんが味噌カツとみそかつ丼は別モノです。

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 名古屋・栄の路地裏に〝味処 叶〟があります。創業昭和24年。店主の名前は〝杉本 利資〟さん。平成24年に85歳でご引退されました。7年前まで何回か訪問した時は、まだお元気で厨房に立たれていました。当時は味噌カツ丼の写真撮影は絶対禁止。今回、写真撮影叶、いや可能です。(笑)
出て来ました 〝元祖みそかつ丼〟(1,200円)の生写真です。
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大きくて柔らかいかつが6個乗ってます。真ん中にとろとろの半熟玉子。
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ワタシ的にはめちゃめちゃ美味しいみそかつ丼です。しかし、所謂、名古屋の〝味噌カツ〟とは少し味が違います。味噌カツの苦手な甘ったるさがなくて見た目に反して酒好きが堪らなく好きになるあっさり味。それもその筈。創業者の杉本さんのお父さんは浅草の蕎麦屋さん。天丼と蕎麦を作っていました。名古屋生まれの親子は戦後故郷に戻るとふたりで割烹を開店。名古屋の人は八丁味噌が好きだからと味噌味のタレでかつ丼を作ったのが始まりです。ですから杉本さんの頭の中には名古屋めしの〝味噌カツ〟のどんぶりを作ったという意識は全くなかったのです。それが評判を呼び、フランキー堺さんや石原裕次郎さんたち大スターも常連客になってたくさんのお客さまが襲来するようになったのです。

 頑固一徹のオヤジさんの姿はもう見れませんが、美味しい元祖みそかつ丼の味はしっかりと受け継がれました。

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