丼太郎の牛丼/茗荷谷(どんぶりスコア15/20★★★)

 若い人たちが使う言葉〝普通に美味しい〟。普通なのか美味しいのかよく分かりませんでした。

ある大阪の人に言わせると、
褒め言葉ですが褒め方のランクから言うと上から3番目。『うっわ~、めちゃ旨いやん気ぃ狂いそやわ』、『バリウマやな。なかなか旨いんちゃう』、『普通に旨いな』ちゅう感じです。
驚くような予想外な要素はないけど当たり前のように美味しい
と、いうことになります。
 丸の内線「茗荷谷」の駅を降りて春日通りを後楽園の方に少し行くと〝丼太郎〟という牛丼屋があります。
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 看板をよく見てください。「丼」の文字の前に何かの文字をテープで貼って隠しています。隠した文字は「牛」。
この〝牛丼太郎〟という牛丼チェーンは、吉野家や松屋も恐れた人気店でした。「でした」というのは、2012年に倒産したからです。
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注文したのは〝牛丼 大盛(400円)〟と温泉玉子(60円)。
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温泉玉子を乗せます。
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やはり牛丼には紅ショウガ。甘い汁によく合います。
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 現在は並盛290円。松屋と同価格ですが、吉野家に比べて90円安く、すき家やなか卯に比べても60円安い。
牛丼太郎の牛丼は倒産直前200円まで値下げして大手牛丼チェーンと戦っていました。その結果の赤字倒産。
値下げはしましたが、味は他の牛丼店が恐れるほど美味しいものです。
 実は、この牛丼太郎の創業者は〝深澤五郎〟氏。吉野家の副社長で松屋の顧問まで務めた牛丼界のカリスマが1983年に中野に創業しました。美味しい牛丼の味を知り抜いたオトコです。その美味しさが評判となって都内に10店舗近く出店。大手牛丼チェーン店がその躍進ぶりを恐れたチェーン店でした。
 その後、牛丼店を襲ったのは、2003年のアメリカの〝BSE(狂牛病)問題〟。安い米国産の牛肉の輸入が全面ストップしました。大手が豚丼に切り替えて耐え忍んだ時期、牛丼太郎は高い国内産牛肉を使い価格を上げずに牛丼を提供。赤字を垂れ流しました。その後も消費者の牛丼離れに大手が打った低価格戦略に巻き込まれました。遂に2012年に牛丼太郎は倒産。
現在は、当時から牛丼太郎の牛丼を愛する3人の社員が別会社を設立。茗荷谷店の大家さんのご好意で保証金なしで茗荷谷店の使用を許されました。看板をテープで隠してその場凌ぎで営業を継続し、5年経ちました。
 〝丼太郎〟の牛丼は、いい意味で〝普通に美味しい〟。他の牛丼に比べて今でも美味しい、と思います。牛丼好きの3人のオトコたちが守り抜いた伝統の味だからです。

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