花冠の牛丼/二子玉川(どんぶりスコア19/20★★★★★)

 今日ご紹介する丼モノは〝牛丼〟。
何~んだと思われるかも知れませんが、これが大変な牛丼でして・・・。
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〝松阪肉〟、〝松阪牛〟のブランドが中国・商標局から既に類似商標ありとの理由で三重県松阪市の登録申請を不条理にも却下したのは記憶に新しいと思います。

 〝松阪肉(まつさかにく)〟が注目を浴びるようになったのは昭和10年の東京芝浦で開催された〝全国肉用畜産博覧会〟。それまで神戸牛や近江牛に独占されていた賞を初めて松阪肉が獲得したからです。昭和33年から松阪肉は東京に本格進出。親父は給料日になると新宿・二幸(現在の新宿アルタの場所にあった三越が経営する食品デパート)で松阪肉を買って来ました。月に一度のすき焼きです。
これはビールを飲ませて育てた牛の肉なんだぞ
いつも得意げに自慢しました。耳に🐙が出来ました。(笑)
 その時食べた松阪肉と現在私たちが一般的に食べている松阪肉は違います。昔、東京人の衝撃となった松阪肉は、現在の〝松阪特産肉〟。その特産松阪肉の牛丼を食べに二子玉川の〝花冠 陽明庵〟に出掛けました。
 二子玉川の駅から徒歩4分。マンションの1室、隠れ家レストランです。
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花冠の店主〝松本 栄文〟さんは、色々な顔をもっていらっしゃる多才な方。〝日本食文化会議〟を主宰し、二子玉川と佐原で〝花冠〟を二店舗経営。ベストセラー作家、大学教授という顔もお持ちです。
 飲食って儲からないわよ。魂を売れば別ですけど・・・。(笑)
京都弁の公家言葉を操る魅力的な方です。
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 松阪肉というのは年間7000頭近く出荷されます。
松阪肉としてのブランドを付けることが出来るのは生後12か月以内に松阪肉生産区域内に導入され松阪牛個体識別管理システムに登録された黒毛和牛の未経産雌牛です。ですから、松阪牛と言われる牛の殆どは元々全国から集められた黒毛和牛です。特に祖牛で一番多いのは宮崎牛です。
 〝特産松阪牛〟は、昔から兵庫県の但馬牛とされ肥育期間は900日(普通の松阪肉より280日程度長い)以上と決められています。年間の特産松阪牛の出荷頭数は100頭程度。手間とコストがかかり過ぎます。和田金牧場の分も入れて特産は松阪肉出荷頭数全体の3%しかありません。
 では、特産がどんなに美味しいかと言うと、脂の良質さです。甘味が圧倒的に違います。神戸牛の融点は25度程度ですが、特産は15度。手で触るだけで溶けます。これだけ良質の脂が出来るのは徹底した肥育管理。
 そして、松本 栄文さんのもうひとつの顔は〝家畜商〟。100頭の特産のうち約半分の50頭程度を松本さんが取り扱っています。都内の超一流の料亭も松本さんから購入しています。だから松本さんは飲食で儲からなくても魂を売り渡さなくていい。(笑)

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一丁上がり
こんなに美味しい牛丼、生まれて初めてです。つゆは薄めにして肉の味を邪魔していません。それでもつゆの甘さとは違う肉の脂の甘さがガンガン襲って来ます。
そして玉ねぎが特産肉をしっかりサポートしています。玉ねぎは好きですが、牛丼に玉ねぎはいらないと思ってました。しかし、この牛丼の玉ねぎは肉をしっかりサポートしています。肉を美味しく食べる為に存在すると確信。果たして、淡路島の玉ねぎでした。
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ひと口ずつ、愛おしい気持ちで食べ尽くしました。
もうひとつの愉しみは〝宇治金時のかき氷〟。
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美味しい餡子は、てっぺんと器の底に。
抹茶は、高級宇治の〝初昔〟。
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気になるお値段は、

牛丼        2,000円
かき氷     1,200円
セット価格 3,000円
一頭3千万にも値が付く稀少な松阪特産肉。この値段。決して高くないと思います。
今年の牛丼は、この日が最後でした。悪しからず。

爆香房の中華おこげ/自由が丘(どんぶりスコア17/20★★★★)

爆(bao)というのは中華の調理法なんです。強い火力で一気に過熱することで香りを食材に付けることが出来ます。その調理法を大事にしています。

 〝爆香房(ばっかぼう)〟とい店名の由来をお聞きしたところ〝服部 暁彦(あきひこ)〟シェフはテーブルまでいらしてくださいました。
自由が丘の駅近にある〝薬膳火鍋〟の有名な中華料理店です。
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地上の入り口は小さいですが地階は吹き抜けの巨大空間。太陽光もたくさん入って来ます。
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 ここのランチの〝爆香石焼(900円)〟が人気です。熱々に焼いた石鍋の中にチャーハン、焼きそば&チャーハン、硬焼きそば、中華おこげの4種の中からひとつを選んで入れ、その上から餡(あん)をかけます。餡は週替わりで塩ベースと醤油ベースになります。
 2007年に創業しましたが最初の運営企業はすぐに倒産。当時、雇われシェフだった松本さんがこの店舗を受け継ぎオーナーとしてスタート。数々の中華コンクールで受賞経験のある実力者です。
サラダはポン酢風味のミニサラダ。松の実を散りばめており丁寧さがわかります。
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お茶うけの〝搾菜(ザーサイ)〟。中華おこげにいれると美味しそうです。
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選んだのは〝中華おこげ〟。〝鍋巴(グオパー)〟と言います。中国の宋の時代に生まれた料理です。南京の寺の小坊主が粥を作る当番の時に居眠りして焦がしてしまったことから生まれたと言われます。
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熱々に焼かれた石鍋の上に乾燥した米飯のブロックが並べられています。

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いよいよイベント開始。
〝塩海鮮あんかけ〟が投入されます。大きな音とともに、水蒸気が激しく立ち上りました。

 

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見る間に乾燥米飯が焦げて行きます。
入っている海鮮も豊富です。剥きアサリ、小柱、海老、イカ。こちらも丁寧な塩海鮮の餡です。
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+300円で点心の餃子とデザートが付く〝ランチセット〟を選びました。
酢醤油と辛子でとても美味しい焼売です。春巻きを選ぶことが出来ます。
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美しいデザート。
左がカボチャ風味の蒸しカステラ。右が杏仁豆腐。
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爆香房の入り口が小さいのに地階の空間が大きいのは、隣の〝MAGIE DU CHOCOLAT(マジドゥショコラ)〟の真下にあるからなんですね。昨年オープンしたチョコレート専門店です。カカオ豆から作るこだわりの工房です。爆香房のお帰りにお土産にどうぞ。マジ美味しいです。
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仁松庵の鮭いくら丼/自由が丘(どんぶりスコア16/20★★★★)

 鮭といくらのどんぶりは色々あります。

宮城県の郷土料理の〝はらこ飯〟は、醤油や味醂で煮た煮汁で炊き込みご飯を作り、炊きあがった鮭の炊き込みご飯の上に鮭の身といくら(はらこ)を乗せるものです。
一般的には、白いご飯の上に鮭の切り身といくらを乗せるのが多く〝鮭いくら丼〟とか〝鮭親子丼〟とか読んでます。自由が丘に美味しい鮭といくらの二色丼があると聞いたので行ってみました。
 自由が丘南口改札を出て左折。徒歩2分で自由通りに出たら右折して2分。〝仁松庵(にしょうあん)〟があります。最寄り駅は自由が丘ですが、住居表示は奥沢。目黒区でなく世田谷区です。店名はまるで蕎麦屋さんみたいですが和食懐石の人気のお店。ランチタイムは行列必至です。
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玄関を開けるといきなり中庭。枯山水の坪庭です。鹿威しもあります。

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縁起の良い〝招福達磨凧〟を飾ってます。

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注文したのは〝キングサーモンといくらの親子丼(1400円)〟。

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厚切りのキングサーモンの刺身がたっぷり。いくら醤油漬けも十分な量。
ご飯は白胡麻をまぶした酢飯。海鮮丼、ちらし丼の一種です。

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艶々に光ってる厚切りサーモンの刺身は旨い。赤いダイヤの子どもと相性が良い親子。ご飯と一緒に頬張ると頬っぺたが落ちそうに美味しい。
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茶碗蒸しも具がいっぱい。

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充実の小鉢3皿。

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 仁松庵のランチは大変充実しています。値段も1000~1500円中心。コスパも高く美味しいモノばかり。自由が丘方面にいらした時は是非、ご利用ください。